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万城目学の「バベル九朔」 [読書]


バベル九朔

バベル九朔


万城目先生お得意のSFファンタジーの世界。堪能させていただきました・・・とはいつつ、当方の期待が大きすぎたのか(はたまはた私の読みが浅いのか)、ややスケールが小さいような、こじんまりとした作品に思えました。私に本作を読みこなす余裕がなかったせいかもしれません。
独特の世界観、一風変わった登場人物、敵か味方かと思わせるキャラクター(ドロンジョ様的お姉さんはそそられます?)等々、万城目ワールド全開の作品です。
次回作に期待です。 
 

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笹本稜平の「天空への回廊」 [読書]

天空への回廊 (光文社文庫)

天空への回廊 (光文社文庫)

 
 
 
 
 
私が読んだ本は9刷までいってました。ということは2004年の初版以降、随分と読まれている、買われている本ということになりますね。
スケールの大きさと海外の小説を思わせる構成等々、ホントよくできた作品、読ませる作品でした。山岳モノということもあり、専門用語が多く、場面によってはイメージできないこともありましたが、それぞれのキャラクター設定がしっかりしていて最後まで破綻することなく収束して良かった。
こんな小説を書ける人が日本人にもいるのですね。なんといってもキーキャラクターが最後まで生きていてハッピーだったことは良。ここまで読ませてこんな終わり方?とならなかったことで、読み手も報われた感じです。
面白かったです。他の作品も読んでみようかな。  

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浅田次郎の「黒書院の六兵衛」 [読書]


黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)

黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)

 
 
 
 
久しぶりの更新です。
今回ご紹介するのは文庫になった「黒書院の六兵衛」。この本の内容をいちいち説明するとこれから読む人にとっては興ざめになってしまうのでやめますが、結論からいうと大変面白い作品でした。
時は幕末、徳川慶喜の大政奉還、鳥羽伏見の戦い、そして勝海舟と西郷隆盛の会談による江戸城無血開城・・・物語はこの無血開城が決まった直後から始まります。官軍側についた尾張徳川家の徒歩組頭である加倉井隼人(この人がもう一人の主人公。なかかないい味出してます)が官軍先乗りとして江戸城内に向かうと・・・・
世の中が大きく変わろうとしている時、人はそれぞれの立場で自らの保身に走る。卑怯といわれようがそれは人の性。勝ち組についた権力者は威張り散らし、負け組は言い訳と保身のための理屈をのたまう。
そんな「まあ時代がそうだからしょうがないよね」とか「せっかくこういってくれているんだから、甘えたら?」みたいなことをまったく否定し、体現した男・・・それが六兵衛です(詳しくは読んでもらった方がいいでしょう)。
勝海舟、福地源一郎、西郷隆盛、木戸孝允、大村益次郎、徳川家達、明治天皇、天璋院、和宮・・・幕末の名だたる人たちが登場します(チョイ役の人もいますが)。
このそうそうたる面々が六兵衛をめぐって右往左往する様はなかなかのものです。
お奨めの一冊です! 
 


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万城目学の「悟浄出立」 [読書]

悟浄出立

悟浄出立

新年あけましておめでとうございます。
2017年最初の本は万城目学さんの「悟浄出立」です。この本、読み始めて「あれ?もしかして前に一度読んだかも?」と思いつつ・・・ブログにも感想を書いたような・・・と思いつつ、途中からは割り切って再読(おそらく)した次第。
万城目さんの一連のおちゃらけ要素(失礼)のくだりは一切なく、古代中国の人々を主人公にした真面目な(再び失礼)短編集となっています。
表題にもなった「悟浄出立」はおなじみ孫悟空の家来、仲間の沙悟浄が主人公。架空の人物ではありますが、脇役であり、孫悟空の引立て役である沙悟浄にスポットを当てた作品。本書のいずれの主人公もその短編で扱っている物語の中心から外れている人たちに光を当てている点が共通しています。
この辺、なかなか読ませるというかわが身にも通じるものがあって決して明るい話ではないのですが、心にしみわたるようなエピソードとして読ませていただきました。
「前を向いて行こう!」、たぶん本書の主題はそこにあります。 
 

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山本兼一の「夢をまことに」 [読書]

夢をまことに

夢をまことに

2014年に亡くなった山本兼一さんの作品。山本さんが得意とする職人のお話です。主人公は国友一貫斎。名字からもわかるように主人公は鉄砲鍛冶職人です。
江戸も後期になると鉄砲の注文は少なくなり、国友村の鉄砲鍛冶も仕事がない状態。そんな中、新しい発想とバイタリティで時代を生きた職人のお話です。日本初の空気銃の製造万年筆や反射望遠鏡、潜水艦、飛行機・・・と一貫斎の興味は尽きることがなく、それらの製品を実際につくり、夢の実現に奔走します。
常に前向きであきらめることを知らない一貫斎。読んでいて元気をもらえます。
お勧めの一冊です。 
 
 

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鳴海章の「全能兵器Aico」 [読書]


全能兵器AiCO

全能兵器AiCO

 
 
 
 
 
Aicoとは無人のステルス戦闘機に搭載された人工知能です。航空自衛隊のベテラン操縦士の経験とノウハウをベースに究極の戦闘能力を身に付けた最終兵器。
本来は中国やロシアのステルス戦闘機に対抗する意味で研究がつづけられていた技術、日本でも心神というステルス戦闘機が試験飛行の段階までたどりつきましたが、これに搭載するコンピュータ、頭脳として開発された技術が、新大東亜共栄圏を模索する一派により悪用の危機にさらされてしまうというお話。
人工知能としてAicoが自ら学習し、進歩していくことで制御不能に・・・とネタバレの話になってしまうので、あとはお読みくださいね。
本書の内容はほぼ同時代、現代の話です。新大東亜共栄圏は従来の国家という枠組みから外れた形で計画された陰謀。ないことはない、と思わせる展開。いわば現在の体制や枠組みをリセットする試みであるともいえます。そういう意味で大変リアリティのある話であり、恐ろしくもある。
ある種のシミュレーション小説ですな。それにしても戦闘機他の解説センテンスの分かりにくいこと・・・戦闘機オタクでない人にはつらい本です。 


藤沢周平の「天保悪党伝」 [読書]


天保悪党伝 (新潮文庫)

天保悪党伝 (新潮文庫)


最近、出張続きで移動中にたくさん本が読めると思いきや、座席について本を開いたとたん睡魔が襲い・・・ということで、予定していた本を消化できず、気が付いたら年末となってしまいました。
さて、そんな中でなんとか読破できた一冊が本書。あの悪名高い河内山宗俊の屋敷に出入りする連中がしでかすさまざまなエピソードを連作集の形でまとめられています。
藤沢先生の手に係ると「悪人」と呼ばれる人々もかっこよく思えてくる。いつの間にか感情移入してしまう・・・なんといっても悪人を書かせたら天下一品の作家ですからね。
悪人伝といいながら天保人情伝ともいうべき作品です。 
 

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堂場瞬一の「共犯捜査」 [読書]

共犯捜査 (集英社文庫)

共犯捜査 (集英社文庫)

 
 
 
 
 
どうも最近、ついていない感じがしてます。昨日などついてないことが頂点に達し、犬の〇〇踏んだり、家に吊るしてあったフックが折れたり、持っていかなければならなかったものを忘れたり・・・信号の変わり目や電車で目の前の席が空いたり、小さな幸せを感じることが多かったこの一年でしたが(俺ついてるかも?!)、残りあと1ヵ月少々を残して、今までのつけが回ってきたような気がしている今日この頃です。
という個人的なことはともかく、堂場瞬一の「共犯捜査」です。本書は、「検証捜査 検証捜査シリーズ (集英社文庫)」からスタートしたシリーズもの。第2弾の「複合捜査 (集英社文庫)」に続く3作目です。
福岡で起きた誘拐事件の顛末を描く本書は、前2作に比べるとカーチェイスや銃撃などあって刑事モノの王道路線。とはいっても事件は複雑で犯人側の事情が幾重に絡み合った本格派の作品とも言えます。
主人公がコンビを組んだ女性刑事の思わせぶりなシーンが必要だったかどうか?という突っ込みどころはありますが、前2作でチームを組んだ連中がサポートする展開はシリーズものならではの楽しみがあります。チームのメンバーで独立した作品になっていないのは大阪北海道の二人。続編が楽しみです。 
 


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佐々木譲の「ベルリン飛行指令」 [読書]


ベルリン飛行指令 (新潮文庫)

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)

 
 
 
 
 
昭和15(1940)年、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)がドイツ、ベルリンに飛来!・・・・戦後、F1に初参戦を果たしたホンダエンジニアがその噂を聞きつけジャーナリストに取材を依頼した・・・物語はこうして始まります。ホンダのエンジニアはゼロ戦のエンジンの改良に携わった経験があり、ゼロ戦のドイツへの飛来という突拍子もない噂に大きな関心を寄せたのでした。
最初はルポルタージュ的に始まる本書は、一気に昭和15年、日独伊三国同盟の時代へと遡ります。英国本土攻撃が予定通り進まないのはドイツの戦闘機の航続距離が短いことなどがその原因として、新しい戦闘機の開発を検討していたところ、同盟国日本で最新鋭の戦闘機が開発され、中国戦線ですばらしい成果をあげたという情報がヒトラーの耳に入ります。
ヒトラーはゼロ戦をドイツに移送し、もし性能がかなうのであればドイツでのライセンス生産も視野に入れた計画を立案します・・・
いわゆる第二次世界大戦直前のお話。ヨーロッパ戦線、中国戦線が開戦状態にあり、日独伊三国同盟が成立した直後の世界情勢にあって、台湾、インドネシア、中国、インド、イラン、イラク・・・さまざまな事情、国情にあった国々のエピソードを交えながらゼロ戦がいかにしてベルリンまでたどり着いたのか?戦闘機乗りでありながら戦争を嫌い、無謀ともいえる計画に乗った主人公とその部下の記録に残らないエピソードです(フィクションですが)。日本軍が中国での重慶爆撃や南京攻略の際に多くの市民を機銃掃射した際、戦闘に参加していた主人公の戦闘機の機銃が故障、弾が出なくなったという理由で現場を回避した主人公の「(殺戮という)蛮行と(成功の見込みのないドイツへのセロ戦移送という)愚行をどちらか選べといわれたら、私は迷うことなく愚行を選びます」と言い切った主人公のセリフ が印象に残ります。
主人公を取り巻く家族やその友人たち、インドのマハラジャと日本のスパイ、イギリスの圧迫に耐えかねゼロ戦にイギリス空軍の攻撃を依頼したイラク軍大佐・・・単なる冒険談ではなく、それぞれの国の当時の時代や植民地支配や経済戦争にまつわる話・・・広大で深みのある小説でした。お奨めの一冊です。 

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ジェフリー・ディーヴァーの「007白紙委任状」 [読書]


007 白紙委任状 上 (文春文庫)

007 白紙委任状 上 (文春文庫)

再読です。単行本の時にも読んだのですが、その時はあんまり本書の面白さが分からなかった、というかスパイの気持ち?に感情移入できなかったという感じでしょうか?
007シリーズの新作ではありますが、イアン・フレミングの一連のシリーズとは異なり、その時の旬の作家等が新たに書き起こしたもの。シャーロック・ホームズの新作が出るようなものですね(シャーロック・ホームズの場合は作家の審査が厳しいようですが)。
ジェフリー・ディーヴァ―といえばリンカーン・ライムシリーズでおなじみの作家。小さなものをコツコツを積み上げて犯人を追い詰めるという作風の人なので、007のジェームズ・ボンドとは対極にあるような感じもするのですが、むしろ本作の方が現実のスパイ、諜報活動に近いのでは?と思わせる展開です。007の映画シリーズのような派手で華麗なアクションよりは、真相に迫る段取りが地味ながら納得感のあるもの。ジェフリー・ディーヴァ―版の方が今の時代に生きるスパイ、という印象を受けました。
もちろんMやQ、それからボンドガール、そしてボンドカーなど押さえるところはちゃんと押さえていて、読んでいて頭の中にはちゃんとテーマ音楽が流れます。
ちなみに本作における後半部分でボンドが操るボンドカーはなんとスバル・インプレッサのWRC仕様でした!ボンドさん、気に入ったようです(作品の中だけど)。 


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